【中川智正氏も拘置所で読んだ】アンソニー・トゥ著『毒蛇の博物誌』


私は、アンソニー・トゥ博士が毒ヘビの研究者であることは中川智正関連で
初めて知りました。
もともとはトゥ博士は、海ヘビとガラガラ蛇の研究者だったということです。

中川智正さんは、アンソニー・トゥ博士と初めて面会したあとに
さっそく拘置所の中から、こちらの本を
取り寄せて読まれています。

中川智正さんの感想は以下の通り。(2012年5月7日付)
(前略)
「毒蛇の博物誌」古本を入手して読みました。
Tu先生ではないと書けない御自身の体験が書いてあって非常に面白かったです。
私は蛇は好きではありませんけど
蛇のことを本で読むのは好きです。
海蛇などの海のハチュウ類は、どれぐらい潜れるのだろうというのは
前から思っておりました。
3時間以上ということが分かって良かったです。
肺の一つが大きくなっているとのことですが、
酸素のため以外に、浮き袋の役割も大きくなった肺がしているのではないかと
思いました。
水中の生物は浮力を得るためにさまざまな適応をしていると聞いたことがあります。
それらから、釈迦に説法ですが、最近ではヤマカガシにも毒腺があるということに
なっているそうですね。
毒の強さはハブの10倍と聞きました。
めったに毒は注入されないけれど、注入された場合の死亡率は10%とか。
2004年の段階で、3例の死亡と30例の重症例の報告があるとのことでした。
(「内科学第9版」2007年 朝倉書店)
改めて調べて少し驚きました。
(後略)

手紙はこちらの書物で紹介されています。



※「サリン事件」では中川智正さんの手紙全文が公開されていますが、対話本では
省略されています。

では、このアンソニー・トゥ博士は、海へびをどのように研究してきたのでしょう。

直接、フィリピンの「ガト島」に、雇ったフィリピン人の漁夫10人と助手とともに
小さなモーター船で行ってしまうとか。
もう、勇者としかいいようがないです。

「水は透き通って汚染がなく、2、30メートルの深さでも海底が透き通って見え
すごくきれいである。船が島に近づくと、体長2メートルくらいのすごく大きい海蛇
エラブウナギが船の横の水面にニューと首を出し、
お前たちは何をしにきたのだと言わんばかりである。
カメラを取り出して写真を撮ろうとすると
さっと碧い海の中に消えてしまう。
その動作の敏捷なること、とても写真をとるどころではない。
水が非常に透き通っているので、何匹の海蛇が海中で乱舞しているのがよく見える」



黄色い腹の海蛇

(アンソニー・トゥ博士『毒蛇の博物誌』掲載の写真より)

「ガト島は周りが絶壁なので、
船を横づけて縄を外側に飛び出した岩に巻きつける。

付近の海に海蛇が十数匹もたむろして、水面から首を
あるものは10センチ、あるものは20センチくらい突き出して
ヒューヒューと呼吸する音が聞こえる。

助手のポールに、ほら穴の中に入って写真と映画を撮影しようというと
「私は怖いですから先生の後についていきます」という。

だらしのない奴だと腹が立つが、戦場で突撃の時は
指揮官が率先して先に行くのはこのことかと思ったりする。

それについて、この間アメリカ海軍省を訪ねた時の話を思い出す。
ベトナムで米軍の兵隊たちが浜辺に上陸しようとした時のことである。
舟艇の指揮官が皆降りて水の中を歩いて上陸しろと命じた。
船のまわりに海蛇がたくさん泳ぎ回っているので、さすが勇猛なG・Iでも
誰も水の中に飛び降りない。
上官が先に降りるなら皆後にくっついていくという。
泳いでいる海蛇を見ると、命令を下した上官もしり込みして
とうとう上陸はとりやめになった、と海軍省の方が
笑いながら話してくれたことがある。

島に上陸したアンソニー・トゥ博士とその一行は、
たった二時間で
八〇〇匹の海蛇を捕まえ、船に満載して漁村に帰ろうとしたら、
数匹が袋から抜け出して船の中をはいまわり、
実は怖くて身動きできなかった・・・・とか。

フィリピンのガト島ってどのへんだろう?

よくわからなかった・・・。
セブ島の近くなのかしら?

だとしたら、大東亜戦争の時、陸軍の第102師団がいたあたり?
海軍の人たちはどの程度しっていたのだろう。

そもそも日本は、フィリピンを攻略しながら、
フィリピンの島について理解がなかったのだから。

山下奉文大将が第14方面軍司令官としてフィリピンに赴任するときに
大本営との打ち合わせで「比島には、島がいくつあるのか?」と質問を
しています。
山下さんとしては、比島には6000以上の島々があるので
通信のやり取りなどどうするの?と聞きたかったのだけど。
大本営にうまくはぐらかされてしまったのでした。

山下奉文大将に見込まれて、スマトラの近衛第二師団長から
第14方面軍参謀長として赴任した武藤章中将は最初の参謀からの報告をうけて
レイテ島ってどこ?」というぐらいの認識でした。

大東亜戦争当時、ウミヘビにやられた将兵もいたかもしれませんが・・・。
その情報がわからないので知っている方教えてください。

アメリカ海軍省の方が、ウミヘビ研究できるだけの環境やゆとりが
あったのだろうと、悔しいけど思います。

アンソニー・トゥ博士のこの本は
小さい本ながら、蛇嫌いな人でも楽しめる蛇の話がいっぱいあります。

例えば、アメリカ南部のある州では
閉店後の泥棒を防ぐために、ガラガラヘビをガードマンとして
使っているところがあるという話。
「この店はガラガラヘビによってパトロールされています」という警告があるのだとか。
その看板はあるのか?
今のところは私は見つけられていません。
あったら教えてください!

アンソニー・トゥ博士のヘビへの愛情は大変深いです。
ガラガラヘビがハイウェイでとぐろを巻いているのをみて
ガラガラヘビよ、君にも幸あれ!」と心の中で祈って通り過ぎるのだとか。
アンソニー・トゥ博士は、毒ヘビ愛玩者の中でもよく知られているのだとか。
愛玩している毒ヘビにかまれたとき、飼い主から相談を受けたことがあったとか。


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